ストレスや不安にお悩みのあなたへ解決方法をお伝えします。ずばり、運動が一番です。

今回はストレスを減らす、

またはストレスに強くなる方法に加え、

なぜ効果があるのかを具体的に紹介していきたいと思います。

この記事はこんな方におすすめ

  • 仕事や育児などでストレスを抱えている方
  • 他人の言動など、周りの環境に感情が左右されやすい方
  • 鋼の精神を身につけたい人

ストレス対策にはやはり運動が一番

まずは結論から言いますと、

ストレス対策にはズバリ運動です。

これに尽きます。

被験者:フィンランド3000人以上を対象

【内容】

生活習慣病の研究調査の一つで

「なぜ心臓発作を起こす人がいるのか、またストレスがどう関わっているのか」

を探る研究。

【結果】

週に2回以上運動している人はストレスや不安とほぼ無縁であった。

どんな運動が効果的なのか

とりわけ運動の中でも有酸素運動が効果的です。

そしてウォーキングよりも

肉体に負荷のかかるランニングが効果的とされております。

もちろんウォーキングでも効果はありますが、

体力に自信のあるかたはランニングをおすすめします。

効果的な運動の時間

最低でも20分、週2回以上行うといいとのこと。

時間に余裕のある方は30〜40分行うと良いとのことです。

そして、ストレスへの効果は運動後から1週間持続されます。

 

ストレスが起きるメカニズム

HPAメカニズム

HPAサイクル

  1. 脅威を感じた時に視床下部(hypothalamus)からホルモンが分泌される
  2. 分泌されたホルモンで下垂体(pituitary)が刺激される
  3. 下垂体からホルモンが分泌され副腎を刺激する
  4. 副腎(adrenal gland)からコルチゾール(ストレスホルモン)が分泌される

 

例えば、誰かの叫び声など(脅威)を察知してから、

この一連の反応が1秒足らずで起こる。

血中のコルチゾール値が増加し、心拍が上昇する。

そして、動機が発生するなどの緊張状態、臨戦体制となる。

デスサイクル

 

そして、HPA軸を動かす原動力となっているのが、

扁桃体と呼ばれる、脳内に存在するアーモンド状の部位。

 

脅威を感じた際に、まず扁桃体が警報アラームを鳴らします

そのアラームを合図にHPAサイクルが発動する仕組みとなってます。

 

で、厄介なのが、HPAサイクルによって引き起こされるストレス反応が

さらに、扁桃体を刺激します。

 

こうして、ストレスがストレスをよぶ悪循環を引き起こすのです。

ストレスが脳や身体へ及ぼす悪影響

記憶力の低下

ストレスによって脳の海馬と呼ばれる部位が萎縮することがわかっています。

海馬とは短期記憶の保持をする役割を果たす部位。

つまり、この部分が萎縮すると記憶力が悪くなるんです。

意志力や判断力、集中力の低下

脳で萎縮する部位は海馬だけではありません。

前頭葉も萎縮してしまいます。

前頭葉は『脳の司令塔』とも揶揄される重要な部位。

この部分が萎縮することで自己コントロール能力が低下してしまいます。

ストレスに弱くなる

ストレスによってストレスに弱くなります。

なぜなら、ストレスによってストレスをコントロールする役割をもつ海馬と前頭葉が萎縮するためです。

デスサイクルでストレスがストレスを呼び、

さらにストレス耐性も弱くなっていく。

蟻地獄のような状態です。

太りやすくなる

なんと、ストレスによって太りやすくなるそうです。

なぜかというと、ストレスホルモンであるコルチゾールは脂肪の燃焼を妨げる作用があります。

さらに食欲を増進する作用もあるとのこと。

まさにストレスはダイエットの大敵なんです。

運動によって何が起きるのか?

コルチゾール値を下げる

運動は肉体に負荷をかけるので、

運動中はむしろコルチゾール値が上がります。

ただし、運動後は運動前のコルチゾール値へ戻ります。

 

そして、ここからが重要。

運動を続けていくうちに、運動によるコルチゾールが上昇する数値は低くなります。

それとは逆に運動後のコルチゾールの低下量は上がっていきます。

つまり、運動習慣を続ければ続けるほど、コルチゾールが減る続けるということ。

 

さらに面白いのは、

運動以外の日常生活の刺激にたいしてもコルチゾールの上昇が抑えられるようになっていく。

身体を動かせば動かすほど、ストレス耐性がついていくということなのです。

前頭葉、海馬が鍛えられる

前頭葉、海馬は共にストレス反応のブレーキシステムとなっている。

扁桃体と綱引きをしているイメージです。

その二つともが運動によって鍛えられるのです。

そのほか、前頭葉と扁桃体の連携が高まり、効率よく扁桃体を制御できるようになります。

GABAを作り出す

GABAにはストレスによる脳の興奮を鎮めてくれる作用があります

イメージとしては消化器です。

運動によって、このGABAを活発化させることができる。

つまり、運動は直接ストレスへ作用するというわけです。

また、運動によって、GABAを放出するニューロンの新生まで起きます。

そして、このニューロンが多くある場所は先に紹介した海馬。

よって、ストレスのブレーキシステムである海馬に援軍を送るかたちになるわけです。

マッスルボディは鋼の心を持っている

筋トレする方、マッチョな方には良い情報です。

なんと、筋肉にはストレスを減らす役割があるというのです。

その役割とは、ストレスの代謝物であるキヌレニンを無害化してくれるというもの。

キヌレニンとはセロトニン(精神を安定させる物質)の生成を妨げてしまうなど

脳に害を及ぼす物質。

つまり、筋肉は機能障害を及ぼすストレス物質を

取り除く処理工場として働くというのです。

筋トレって心も強くしてくれるんですね。

子供のストレス対策にも運動は有効なのか

ストレスを対処する脳のシステムは25歳ごろに完成されます。

それまでの間はストレスの処理が上手く出来ず気持ちが不安定になってしまいがちです。

ただ、そんな子供のうちでも運動することで

ストレスや不安感を減らすことが可能と研究結果が出ております。

被験者:南米チリの首都サンディエゴに住む10代200人

【内容】

運動プログラム10週間続けることで

健康への影響以外に幸福度、自信に影響があるのか。

【結果】

健康になり、ストレス、不安が大幅に緩和された。

まとめ

万人のストレスにきく、運動プログラムは存在しないようですが、

科学に基づいた運動の目安を載せておきます。

  1. ランニングや水泳などの有酸素運動
  2. 少なくとも20分。余裕があれば30〜45分
  3. 週に2、3回は心拍を大幅に増えるような負荷で運動
  4. もし体力に自信のないかたや心拍を上げてはいけない事情のある方は散歩でも可

ストレスなど精神面からの心拍の上昇や動機を

運動などの快感によるものと脳が勘違いするようになります。

また、不安障害やパニック発作にも効果を発揮します。

みなさんも運動で鋼のメンタルを手に入れませんか?

今回参考にした著書

 ノーベル生物学・医学賞の選考を行うカロリンスカ研究所で勤めていたアンダース・ハンセン氏の著書。

集められた膨大な論文や研究から導いた脳科学の最新の常識が書かれております。

今までの脳に対する常識が覆される内容となっておりますので、興味のある方は是非おすすめします。

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