先月、野幌森林公園をひとりで散策したときのこと。鳥のさえずり、風に揺れる木々、土の匂い…。自然に身を委ねる感覚が、あまりにも心地よくて、気がつけば「もっと奥まで走ってみたい」と思うようになっていました。
そんな想いが募り、ついに今日、念願のトレイルランニングに初挑戦しました。
道具はほとんど持っていませんが、まずはシューズからと思い、白石区の秀岳荘へ。ネットで1ヶ月ほど何度も見てはヨダレを垂らしていた(笑)憧れの一足を、ようやく購入できました。サイズ感や履き心地を何度も確かめて選んだそのシューズは、まさに「相棒」。ザックは高かったので、今回は見送り。普段使いのバックパックに水筒を詰め、ロードラン用のウェアに着替えて、藻岩山へ出発!
今回は**「慈啓会病院前コース」**を選択。ヒグマリスクが比較的低く、初心者でも挑戦しやすいと事前に調べていたコースです。熊鈴はまだ持っていませんが、昼間なら問題ないという情報もあって、いざ、13時50分にスタート地点へ到着。
正直、緊張していました。でもそれ以上に、「未知の世界に飛び込む」高揚感の方が大きかったです。
最初の10分はテンション高く駆け上がっていきましたが…すぐに現実を知ります(笑)。普段は平坦なロードランしかしていないので、斜面のキツさと足場の不安定さが想像以上。木の根っこがむき出しになっていたり、ゴロゴロした岩場に何度もつまづき、3回ほど本気で転びかけました。
「これ、ケガしたら終わりだぞ」と慎重になりつつも、だんだんと山道の感覚にも慣れてきて、歩いたり走ったりを繰り返しながら進みました。登山者や他のランナーとすれ違うたびに、なぜかホッとする。熊に出くわしたらどうしよう…そんな緊張感とワクワクが入り混じる、不思議な高揚感。
コースは約2.9km。「25分くらいで登れるかな?」と甘く見ていましたが、結局山頂までは30分。それでも自分にとっては十分達成感のある時間でした。
山頂では麦茶を飲んでひと息つき、トイレを済ませてから景色を満喫。見下ろす街並み、澄んだ空気、汗だくの自分。すべてが特別な体験でした。
帰り道はサイドステップを駆使しながら、慎重に、でも気持ちよく下山。ようやく登りの苦しさから解放され、体の緊張もほぐれていきました。山の空気を深く吸い込みながら、無心で駆け降りる――これがまた、最高に気持ちいい。
麓に降りてすぐ車へ。汗まみれのまま運転して帰宅し、シャワーを浴びたあとは、心も身体もすっきり。言葉にならないほど、充実した休日になりました。
【今後の課題と楽しみ】
今回の挑戦で、山を走る面白さ、怖さ、達成感をひととおり味わいました。次回からは、熊鈴としっかりしたザックを装備して、より安全で快適に楽しみたいと思います。
そして何より――もうすでに、「次はどの山にしよう?」とワクワクが止まりません。
トレイルランはただの運動ではなく、自分自身と向き合う時間だと感じました。自然の中で息を切らし、汗を流し、心を整える。そんな体験を、これからも続けていきたいと思います。