あの人達は10年以上前から知っている~スマホ・タブレット依存症~

この記事はこんな人にオススメ

  • 読書したいけど時間がない人
  • ついつい暇つぶしでスマホを使用している人
  • パフォーマンスを上げて仕事の成果を出したい人
  • 不眠にお悩みで改善のヒントを見つけたい人

デジタルデバイスに警鐘を鳴らすのは、

脳科学の最前線「カロリンスカ研究所」で勤務経験のある、

精神科医のアンデッシュ・ハンセン氏

 

今回はアンデッシュ・ハンセン氏の著書である、

「スマホ脳」を要約し、デジタルデバイスの危険性についてを

紹介したいと思います。

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デジタルデバイスを危険視するポイントは4つ

デジタルデバイスの悪影響は

  • 集中力を奪い、ワーキングメモリを低下させ、脳を弱らせる。
  • 情報過多で覚えたい物事が長期記憶に定着しにくい。
  • ヘロイン並みの中毒性
  • メンタル、睡眠への悪影響

人間の歴史を1万の点で例えれば、

電気や車などの誕生から現在は点7個分。

なんと、スマホやタブレット等のデジタルデバイスの登場は

たったの点1個分。

 

圧倒的にアナログで過ごしていた時間のほうが長いんです。

そう、人間はアナログな文化の生き物なんです。

実際、人間の脳は太古の時代からほとんど進化しておりません。

 

そして、ここ100年、いや10年の科学の進歩のスピードは目まぐるしく、

人間の脳が全く適応出来ていない状況です。

 

実際に数々の実験で、

メンタル悪化睡眠の乱れ集中力の低下などのパフォーマンス低下と

デジタルデバイスが人間の身体に悪影響を及ぼすことが判明しております。

シリコンバレーの仕掛け人たちは知っていた

スマホやタブレット、SNS等の最新のテクノロジーに対して、

一般人より早くから警戒し、使用に対して細心の注意を払っている人物たちがいます。

以下に紹介するのはごく一部。

  • スティーブ・ジョブズ(アップル創業者)
  • ビル・ゲイツ(マイクロソフト創業者)
  • ジャスティン・ローゼンスタイン(フェイスブック:「いいね」の開発者)
  • トニー・ファデル(アップル幹部:iPod、iPhoneの開発者に携わる)

そうそうたる人物たちです。

そして、忘れてはいけないのが、

この人物たちこそが現在のデジタルデバイスやSNSのテクノロジーを作りあげた張本人ということです。

なぜ、ジョブズたちは子供にタブレット類を触らせなかったのか。

ジョブズたちは早くからスマホ等のタブレットに強い依存性があることに気がついていました。

そして、そのことで自分の子供や自分自身の生活に様々な影響が出ることも。

それを裏付けるのがこんなエピソード。

  • ジョブズは子供たちのそばにタブレットをおかず、またスクリーンタイムを設定し使用を制限していた。
  • ビル・ゲイツは14歳になるまで子供にスマホを持たせなかった。
  • フェイスブック開発に携わった、ジャスティン・ローゼンスタインは依存性に気がついた後、フェイスブックに利用時間を制限、スマホを使用制限をするアプリをインストール、スナップチャットの使用をやめた。

アップル幹部のトニー・ファデルはデジタルデバイスの人類に与える影響があまりに大きいことから自分の開発を後悔すらしたといいます。

ちなみに依存性の強さはヘロイン並といわれています。

 

脳が弱る

要点

  • スマホは強烈にドーパミンを分泌させる。これ即ち、スマホは直接的に脳をハックするということ。
  • 人間はドーパミンを分泌させてくれる行動は生存本能に欠かせないものを認識。
  • 気をそらされた後、目の前の物事へ集中力を戻すのに数分の時間を要する。
  • マルチタスク化された状態になり、作業記憶(ワーキングメモリ)が低下する

スマホを使用すると脳でなにが起きるのか

新しい情報を得ると脳は報酬を与えます。

報酬とはドーパミンという神経伝達物質。

ドーパミンとは本来なら集中力に欠かせない物質。

 

その他、ドーパミンは次の行動を駆り立てる原動力、

すなわち、意欲の源となります。

これがスマホ依存の要因となります。

 

スマホをタップするごとに新たな情報が次々と表示されます。

つまりタップするたびに脳からドーパミンが分泌されます。

そして、脳はこう考えます。

 

  • 次にいったいどんな刺激的な情報が出てくるんだろう
  • なにかメールボックスに大事なメールが届いているかもしれない
  • SNSをチェックしたら、自分の投稿にいいねがついているかもしれない

 

そんな思考を巡らせながら、どんどんのめり込んでいく。

脳はタップして新たな情報が出る前、

タップの直前のほうが、むしろドーパミンをドバドバと分泌させます。

 

そして、脳の片隅にはいつもスマホに対する欲求がつきまといます。

そのことで脳の作業スペースを奪ってしまいます。

つまりワーキングメモリを低下させるのです。

 

そして、脳はスマホに気を取られる

説明のとおり、スマホとは脳が求める刺激の詰まったツール。

目の前にあれば脳は快楽を求め、

当然手を伸ばしたい気持ちでいっぱいになります。

 

また、集中したい作業を行っていても

通知音がなるたびに注意はそれてしまいます。

人間は、一旦それた集中を取り戻すのに、数分は要します

これを注意残渣と呼びます。

 

なら、サイレントモードにしていれば問題ないのか。

残念ながら、それでは解決出来ません。

スマホをポケットに忍ばせるだけでも、

集中力は削ぎ落とされてしまうというのです。

 

スマホが脳を弱らせるとした根拠は

 

実際に様々な研究データからスマホが脳のパフォーマンスを低下させることがわかっている。

今回は2つの研究データを引用し紹介します。

 

記憶力、集中力を調べる調査

500人の大学生を対象。

教室の外にスマホを手放したグループとポケットの中にスマホを入れたグループを比較して実験。

結果、教室の外へスマホを手放したグループのほうが成績がよかった。

 

日本での研究データ

モニター上に隠された文字をいくつも見つけ出す集中力の実験。

モニターの前にスマホかノートを置いた比較実験。

結果、ノートを与えられた被験者のほうが成績良かった。

これらの研究が示すように、

本気で物事に集中が必要な場合は

スマホを手元から手放すことをオススメします。

 

心と身体が弱る

要点

  • スマホの使用頻度、依存度が高ければ高いほど、メンタルの状態が悪い
  • スマホやタブレットの使用時間が長ければ長いほど、睡眠の質、睡眠時間とも低下する

睡眠への影響

睡眠に欠かせない脳内物質として有名なメラトニン

メラトニンが分泌されることで眠りに落ち、

深く良質な睡眠がとることが出来ます。

 

このメラトニンがスマホやパソコンのスクリーンから発せられる

ブルーライトにより分泌が抑制されることがわかっております。

実際に睡眠への悪影響についての研究データは様々出ております。

 

スクリーンタイムと睡眠に関する研究

600人近くの被験者を対象に

スクリーンタイムの長さが睡眠へどのように影響するかを調べた。

結果、スクリーンタイムが長い被験者ほど、眠れなくなる。

更に、眠りの質も低かった。

特に夜遅い時間にスクリーンを観るほど、その影響が大きかった。

 

そして、おどろくべきは、スクリーンを目にしなくても、

スマホを近くに置くだけでも睡眠に影響がでるというのんです。

 

近くにスマホを置くことでの睡眠への影響を調べる研究

小学校高学年2000人を対象にした実験で

寝室にスマホを置いておくグループと

寝室にスマホを持ち込まなかったグループの2つに分けた。

結果は寝室にスマホを置いておくだけでも、平均睡眠時間が21分短かった。

 

これらの研究データが示すように、

スマホやタブレットが普及したここ10年で

スウェーデンの子供の平均睡眠時間は

1時間短くなっているという統計が出ております。

 

メンタルへの影響

デジタルデバイスは便利さ、快適さを引き換えに

人のメンタルをむしばむようです。

あなたはスマホのない生活が想像出来ますか?

 

  • スマホなしでは人と繋がれない、孤独になってしまう。
  • スマホなしでは退屈になってしまう、生活に充実感を見いだせなくなる。

 

こんな不安感を持っていませんか?

実際の研究で手元から強制的にスマホを離したところ、

たった10分でストレスホルモンであるコルチゾールが上昇するという結果が出ております。

 

例えば、あなたも外出のさいに

ついウッカリと自宅にスマホを忘れ、

手元にない間、ソワソワした経験はありませんか。

まさにそれがストレスを与えている証拠です。

 

そのほか、SNSで思ったようにいいねがつかなければ、

それもストレスになりますし、

他人の投稿で羨ましい行動を見かけては

自分の現状と比べ、自己肯定感を下げてしまいます。

 

そして、メンタルへの悪影響、それはつまり、うつとの関連をしめします。

その証拠に各国の研究でスマホとうつの相関関係は極めて高いという結果が出ております。

使わされず、使いこなす。支配されず、支配する。

対応策

  • スクリーンタイムを設定する
  • スマホの画面をモノクロに設定する
  • 出来る限りアプリは削除
  • SNSはパソコンでのみ使用とする
  • SNSを開く前にタイマーを設定する
  • 集中したいときはポケットからカバン、カバンから部屋の外など、出来る限り遠い場所へ離す
  • 奪われた集中力、メンタルの正常化のために運動する※
  • 就寝時間の1時間前からはなるべくデジタルデバイスを使用しない

※集中力、メンタルに関する過去リンク→集中力メンタル

 

どんな悪影響があったとしても、

テクノロジーの進化は止まらない。

便利さを追求し、暮らしを豊かにするためには

やむを得ないし、なにより自分たち自身もそれを望んでいるからです。

 

でも、そのせいで人間自身が退化してしまうことは避けたい。

そのためには賢く、上手く距離を置いて、

デジタルデバイスと付き合うことが大切です。

 

「デジタルデバイスに支配されずに使いこなす。自分をコントロールするのは自分自身。」

これを意識している人間と、なにも知らずにデジタルデバイスにむしばまれ続ける人間。

10年後、20年後は恐ろしい差が現れること間違いないです。

 

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